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アマゾン恐るべし

  • 著者:林 真司
  • 投稿日:2018年12月18日
  • 更新日:2020年2月5日

 昨日親知らずを抜いたこともあって、口内の痛み、顔の腫れが引かず、本日は娘の保育園への送り迎え以外は基本的にお留守番。考えてみればそうだ。普通であれば逃げ出してしまうほどの痛みを神経は頑張って脳に伝えようとしているのに、麻酔で無理やりそれを感じなくさせ、切り込みを入れたり、骨を削ったりするわけだから、そりゃ痛いわな。触ってなくても痛みが続くのは当然だ。ただ、これで4つ全ての親知らずをコンプリートしたので、これ以上同じ思いをすることはないと考えると少し安心だ。

 

 というわけで、今日は畑に出るわけにもいかず、自宅で療養することになったので、持て余した時間は読書にあてる他ない。畑で作業もあるのだが、体が資本であるこの仕事は、体を優先的に考えることが後々起こりうる致命的な事態を防ぐことになる。畑の苺ちゃんたちも”もうすぐだから待っててね”と言わんばかりの表情をしてる。つい数日前までは、色づいていなかったのに、今日はもう赤く染まり初めており、果実の肥大化も進んでいる。

 

 読書というと大学に入学する頃までは、本が嫌いで無理やり学校の課題で読まされる以外は手に取ることはなかったのだが、幸か不幸か私が入学したのが、文学部だった。今から思うと浅はかすぎるのだが、高校生当時の私はアナウンサーになるのが夢であったため、大学は東京、学部は文学部と決めてしまっていたのだ。別に文学とアナウンサーはあまり関係がないのだが、高校生の私はそういうことを考えることもなくイメージで勝手に作りあげてしまっていたのであろう。そんな私が大学、しかも文学部に入ってから、本にはまり、以来、隙間時間には読み物がないとイライラするという状況になっていたりするものだから、文学部の存在は大きい。ちなみに文学部は他学部の学生から何をやっているのかわからないと言われる、存在が薄く、バカにされやすい学部だ。

 

 読書の話に戻すと、たまたま先日アマゾンで検索をしていたところ、アマゾンがこの本を推薦してきた。https://amzn.to/2EC13CV

 なんでも最近はそうだが、アマゾンやグーグルの情報収集能力は計り知れない。なぜそうも簡単に人の興味のあるものを自然に目の前に出してくるのだろうか。題して『地元がヤバい…と思ったら読む 凡人のための地域再生入門』(ダイヤモンド社) だ。タイトルとレビューを数件見て、購入してしまった。今までであれば、地域再生関係の本は見向きもしなかったが、今私がやろうとしていることは地域再生と関係がないといえば嘘になる。

 

 この本は、地方出身の主人公がどのように地元を活性化させるかというストーリーになっており、成功や失敗など、かなりリアルな内容で今後の自分にも参考になる部分が多くあり、非常に読み応えがあった。筆者も本当に実践しているの?本当に意味ある?というようなノウハウ本は多く出回っているが、この本は現実におこり得るであろう出来事とその対処法等が書かれており、読者の考え方に大きく影響を与えるだろう。地域再生には血税が元になっている補助金が多く使われているのが現状だが、その補助金に対して疑問符をうつ内容は、補助金ラバーの人たちからすると価値あるアイデアとなるはずだ。実際私も、補助金をもらえるこの業界はなにも補助金などない他業界にくらべるとなんて恵まれているんだ、と思っていたが、それも付き合い方を間違えると取り返しのつかないことになるので、補助金の申請には金額だけでない面も考慮する必要があることを再認識した。

 

 私自信の話であるが、事情で最近他人に意思決定を任せることがあり、それが裏目にでることが実際にあったので、この本がいう、皆が誰かやってくれると思っているという指摘には唸らされた。やるべき人間がやるべきときに覚悟を決め実行することは当然だが、できていないことが多いように感じる。これから地域経済の活性化を担いたいと思っている方は一読の価値ありの書籍。

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プロフィール
運営者の顔写真

イチゴ農家の次男として生まれる。
明治大学卒業後、地元の地銀に入行するも、会社のカルチャーが全く肌に合わず1年で退社。退社後すぐにフィリピン留学でフィリピンのアンヘレス地方、セブ島で計約半年過ごす。
その後オーストラリアでワーキングホリデーを約半年行い、他国の桁違いの農業を初めて知る。ワーキングホリデー中にセブ島の語学学校でマネージャーをする話が決まり再度渡比。
語学学校では入社後半年足らずで急に経営者が変わることになり、またもカルチャーが合わなくなり1年半で退社。
セブ島で転職活動をし、比系大手IT会社に入社。当時付き合っていたフィリピン人の彼女(現妻)の妊娠出産がきっかけで1年で退社し、いつかは必ずやろうと思っていた農業をすることを決意し帰国。