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地元がヤバい

  • 著者:林 真司
  • 投稿日:2019年6月4日
  • 更新日:2020年2月5日

 みなさんこんにちは。紀のファーム代表の林です。

 

 紀のファームのある和歌山県紀の川市はホタルが見られるスポットが多く、今のこの時期はホタルがちらちらと飛び回っているのがわかります。気温の上昇とともに本格的に夏がやってきたなあと感じさせてくれる景色でもあります。

 

 さて、本日ご紹介したい書籍ですが、紀のファームが重点を置いている地域再生関連の本です。『凡人のための地域再生入門』(木下斉著)です。

 

 この本は、主人公がある田舎を再生していく中で発生する問題を解決していく内容となっていますが、その内容がとてもリアルで現実世界でも実際に起こっていることが描写されています。繁栄しない地域にはそれなりの理由があることを述べ、地域再生に問題意識を持っている方にはとても面白い内容になっています。共感できる部分も多く、読んでいると自分が置かれている状況とそっくりであることがわかります。逆に地域再生に疑問を抱いていない方は読んでもあまり面白くないかもしれません。そのためこの本の副題に「地元がヤバい…と思ったら読む」とあります(笑)。 私は「地元がヤバい」と色々な意味で思っているので、この本には価値ある情報ばかりです。

 

 私が個人的に地域で問題に感じていることが、地域全体で現状維持、もしくは貧しくなっていくことが清く正しく、誰かがうまくいっていると足を引っ張るという考えが蔓延っているということ。結局は、事業がうまくいけばいくほど、納税して社会に貢献でき、儲けがあれば協賛や、協力したい事業に投資してさらに地域を活性化させることができるのであるから、皆が発展していかなきゃいけない。それを、「地域の輪を乱すやつが現れた、気に食わないから邪魔してやろう」という貧しい考え方の持ち主が、それを阻止しようとする。こういった人は地域にとって全くプラスにはならないのだが、ゼロにしてしまうことも不可能。なので、このような人間の声に毒されないことが大事だと考えています。

 

 また、この本に書かれている内容で個人的に大切にしたい考えとして「物事が動かないときは大抵、やるべきときに、やるべきやつが、自分でやると決めないとき。」というもの。これも実際にすでに経験済みで、誰かがやってくれるとおもっていることは全く物事が前に進まず、自分が腹をくくってやり始めると、事が進んだりするので、ある意味この言葉は教訓として、心に刻んであります。

 

 経営的視点、地方の現状、事業継続の哲学などバランスよく鋭い視点で地域再生に必要なことが書かれていて、地方でビジネスを展開しようとしている人、展開して間もない人には必読書といってもいいかもしれません。テクニックなども部分的に書かれてますが、やはり、地方の事業にはとても時間がかかり、最初は絶対にうまくいかないので、粘り強く取り組むことが必要である、というマインド部分が個人的にはとても支えになっています。この本に書かれていることを大いに参考にして、これから事業展開を行っていきたいと考えています。

 

 これからが楽しみです。

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プロフィール
運営者の顔写真

イチゴ農家の次男として生まれる。
明治大学卒業後、地元の地銀に入行するも、会社のカルチャーが全く肌に合わず1年で退社。退社後すぐにフィリピン留学でフィリピンのアンヘレス地方、セブ島で計約半年過ごす。
その後オーストラリアでワーキングホリデーを約半年行い、他国の桁違いの農業を初めて知る。ワーキングホリデー中にセブ島の語学学校でマネージャーをする話が決まり再度渡比。
語学学校では入社後半年足らずで急に経営者が変わることになり、またもカルチャーが合わなくなり1年半で退社。
セブ島で転職活動をし、比系大手IT会社に入社。当時付き合っていたフィリピン人の彼女(現妻)の妊娠出産がきっかけで1年で退社し、いつかは必ずやろうと思っていた農業をすることを決意し帰国。