最近は朝から毎日いちごの収穫でまだ日が昇る前に起き、明るくなり始める頃から仕事をしています。もうこの時期は1日も休みがないので、疲れもたまってきているように感じる今日この頃です。
さて、今日は一風変わった小説のご紹介をしたいと思います。ビジネス書も好きなのですが、最近は小説など他ジャンルの本も読みたいと思うようになって、少しずつですが、手にとって読んでいます。
紹介したい作品は『死者の奢り』大江健三郎著。タイトルからして明らかにそっち系の小説か、と思いますが、この本は描写がリアルすぎて、幻想と現実がごちゃごちゃになるような感覚を抱きます。簡単に内容を説明すると、大学の医学部で解剖用の死体を運ぶアルバイトをする主人公が、死体をうまく扱えず、翻弄されたのち、結局事務局のミスで、完了したはずの仕事が徒労に終わってしまうというもの。
死体の描写が多く存在するのだが、ここでは死体は完全に物。それを扱っている登場人物たちもそれを物として扱っていて、そこに個人の死体を見るという感情は描写されない。ただ、私個人の感想としては、自分が同じような仕事をしろと言われたら絶対にできないと思うし、これと全く同じでなくても似たような(例えば死体を解剖して死因を特定するような?)仕事は実際にあって、その仕事に従事している人もいると考えると世の大きさを感じることができ、少し安堵する。
自分が身を置いている世界とは全く違う想像もできないような種類の本を読むことは、忙しい日々の中でもやっていたほうがいいと思うんですよね。自分が単純にそれを楽しめているっていうのもあるんですけど、なんか自分に関係のない活字を追っていないと狭い世界に閉じ込められそうな気がするんですよね時々。とくに地方で生活していると、何かしら媒体に触れていないと本当に頭が固まっちゃう感じがして。
この小説は短編なので、たぶん遅く読んでも1時間くらいで読めると思います。内容も刺激的なので、あまり本を読まない人でもとっつきやすいかもしれません。
では、明日も朝から苺の収穫頑張ります!